二日目


二日目は、大間崎と恐山を訪れることにした。大間崎へは青森市から三時間半程度とのことなので、一日がかりだ。
大間崎から恐山を経て、更に尻屋崎まで行こうと思い、観光案内所で問い合わせてみたのだが、「きびしい」と言われたので、今回は尻屋崎に行くのは止めた。
ホテルJALシティ青森を後にしたのは,午前八時半であった。朝食は無論、バイキングだが、正直言って、ここのホテルのバイキングはとても美味いと思った(今まで僕が利用したホテルのバイキングの朝食で一番美味しいと思
った位だった)。そう思わせたのが、だいこん、にんじん、ごぼう、大豆製品等がたっぷり入ったけの汁とかいう汁ものがとても美味しかったからだ。しかし、いくらでも食べれるわけではないので、それが残念だった。また、昨夜の夕食はコンビニの弁当だったので、一層朝食が美味しいと思ったのかもしれない。また、別の見方をすれば、昨夜、夕食をた
っぷりと食べてしまえば、朝食 時にはまだお腹が空かず、バイキングの朝食も弾まないというものだ。これでは、勿体ないというものであろう。
それはともかく、青森の繁華街を抜け、最初の観光地らしい場所といえば、浅虫温泉だろう。
実のところ、二十年以上も前に行った青森旅行時に、浅虫温泉を少し訪れた記憶があるのだが、今回は大間崎にまで行かなければならないので、浅虫温泉を横目に、そのまま車を走らせた。
やがて、夏泊半島に差し掛かったようだが、これも時間の都合上、通り過ぎただけであった。
279号線をただひたすら走り続け、ここで338号に進路を向けた。飽くまで海沿いの道を走り、大間崎に行くつもりだったからだ。カーナビはしきりに方向チェンジを催促するが、無視し、ひたすら走り続けた。
 やがて、海沿いに自衛隊の駐屯所が見えた。
それを通り過ぎ、ひたすら走り続ける。車の渋滞はまるで見られず、道幅もまずまずだったが、カーブが多く、スピードはあまり出せない。そして、やっとのことで、道の駅わきのさわに着いた。しかし、売店は大掛かりな工事を行っていて、利用出来なかった。また、ここに猿苑があるので、早速猿見物に向かった。すると、動物園のような感じで猿が飼われていたが、有料だったので、遠くからさっと見るに留めた。そして、早々と道の駅わきのさわを後にした。
というのも、まだまだ先が長そうであったからだ。観光案内所に事前に問い合わせて、仏ヶ浦経由で青森から大間崎までは三時間半と聞いていたが、このペースではとても三時間半では着きそうもなかった。別にゆっくりと走ていたわけではないのだが。
道の駅わきのさわを後にした後、道路沿いで時々猿を眼にした。道の駅わきのさわ辺りが猿の北限とのことだが、そうでもないみたいだ。
やがて、仏ヶ浦を眼にできるようになった。しかし、仏ヶ浦際に行くのには、338号線から車一台しか通れないような道をかなり下らなければならない。これでは、仏ヶ浦に行くだけで、一時間位掛かるのではないのか? そう思い、仏ヶ浦に向かう道は、やむを得ず、通り過ぎた。

走っても、走っても、大間はまだまだ先という感じで、遂に正午を過ぎ、大間の港に着いたのは、午後一時を過ぎた頃だった。何と青森市内のホテルを後にしてから、四時間半も掛かってしまったのだ。かなり、スピードを出したのに、この時間だ。大間といえば、まぐろの一本釣りで有名で、TVで度々放送される。まぐろの大物を釣り上げれば、大金を手に出来る。正に、まぐろ漁は、死にもの狂いの闘いのようだ。


大間の港が本州の最北端ではない。本州の最北端の大間崎までは、後少し走らなければならない。
やがて、大間崎に着いた。本州最北端の碑があるだけでなく、土産物店もある。
また、今日は快晴で、北海道がよく見える。殊に、恵山の眺めがよい。

大間崎の次は、恐山だ。恐山へは約1時間とのことだ。
しばらく北海道を横目に海沿いの道を走り、やがて、恐山に向かう道に右折した。そして、山間の道をしばらく走ると、やがて、周囲が開け、宇曽利山湖が見えた。眼前には、三途の川に架かる赤い橋が見えた。早速真ん中辺りまで渡ってみた。近くには「まむし注意」の看板が立っていた。

恐山はこの場所から右手に見えていた。車なら、1,2分だろう。早速行ってみた。
入場料(500円)を払い、恐山参拝を開始した。

見学時間は30分との事だが、暗くなるまでホテルに戻るつもりだったので、20分程で恐山を後にした。
後は、ホテルに戻るだけだ。
帰路は仏ヶ浦に行く道を走るのとは違って、比較的早く戻れたが、それでも、夏泊半島や浅虫温泉を見物する時間はとてもなかった。青森市内の大通りに入った頃は、ヘッドライトを点けなければならなかった。しかし、真っ暗になるまでは、何とか戻れた。明日に備えて、近くのガソリンスタンドで給油をした。


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