二日目

ワシントンホテル旭川近くにあるバス停。かなり前だが、このバス停からバスに乗って、白金温泉に行ったことがある(もっとも、白金温泉に泊まったわけではないが)。


今日は桂沢湖からシュウパロ湖を経て夕張まで行き、それから花人街道で富良野まで行き、旭川に戻る予定だ。かなりハードな旅程となるので、道央道を利用するつもりだ。
しかし、旭川市内から入るのではなく、しばらく国道12号線を走り、深川ICから道央道に入ることにした。国道12号線沿いには今まで訪れたことのない神居古潭という観光スポットがあるが、時間の関係上、素通りした。
道央道は車の通行量も少なくて、スムーズに三笠ICで降りることが出来た。
何故三笠ICで降りたかというと、それは桂沢湖に行く為だ。
半年位前までは、この桂沢湖という名前を知らなかった。では、何故知ったのかというと、それはユーチューブである動画を見た為だ。その動画は、「ヒグマに追われる釣り人」という題名の動画だ。この動画では、桂沢湖近くで釣りをしていた男性がクマに遭遇し、命からがら何とか橋まで逃げることが出来た様子をカメラに収めたものだが、その中で男性の周りをまるで狩りを楽しむかのように回るヒグマが映っている貴重な映像がある。僕はこの動画を四回程見たが、既に140万回を超える視聴が行われている(H27年6月現在)。
この動画に憧れてというわけではないが、とにかく、ヒグマが身近に棲息している桂沢湖という湖を見たかったということもあり、今回の旅行は旭川を拠点に行うことにしたのだ。
三笠ICから降りると、しばらく町中を走るが、やがて、山道となる。しかし、桂沢湖までは然程時間は掛からない。そして、桂沢湖に近付き、トンネルを過ぎると、湯の元温泉という看板が出ていたので、早速左折してみた。すると、程なく衝撃的な場面に遭遇した! 何と、右手の林の中に、黒い生き物を眼にしてしまったからだ! やった! 遂に北海道に来て十四回目で、野生のヒグマに遭遇したのだ! それで、車を停めては、夢中でシャッターを押した。


このヒグマ、僕が眼を向けると、見返して来る。何だか人間慣れしてるようなクマだなとは思ったのだが、こんなに幹線道路から近いところにクマがいるなんて、正に信じられない位だった。しかも、湯の元温泉の宿はこの場所から百メートル程しか離れていない。宿の宿泊客は大丈夫なのかとは思ったが、とにかく湯の温泉でUターンし、クマがいた場所にまで戻って来た。しかし、クマはまだいた。
それで、クマをもう一度見たのだが、すると、クマも僕を見た。何だか人懐っこそうなクマで頭をなでてやれば、しっぽを振りそうな印象を受けたが、いつまでもこの場所に留まるわけにはいかないので、桂沢湖に向かって車を走らせた。すると、まず桂沢ダムがあったので、早速車を停めた。そして、堤まで降りて行ったが、先程クマを見たこともあり、クマが出てこないか、不安だった。


桂沢ダムからは桂沢湖を眼に出来るが、国定公園にも指定されてないだけあって、景色はまずまずといったところか。

桂沢ダムを後にし、カーナビの指示に従い、更に車を走らせた。すると、やがて、桂沢湖畔に着いた。



この辺りが桂沢湖のメインスポットだ思うのだが、観光客は僕一人しかいなかった。因みに、恐竜のモニュメントがあるのは、恐竜の化石が発見されたからとのことらしい。
やがて、この場所を後にし、後は桂沢湖では、ヒグマに追われた釣り人が逃げ帰ったという橋を見るだけとなった。その橋は何処だろうかと思いながら、車を走らせたのだが、すると、やがて、それらしき橋に着いた。


恐らくこの橋だと思うのだが…。男性はこの橋まで逃れ、助かったようなのだが…。

この辺りで男性はクマに追われていたと思うのだが、動画の光景と今の光景は、かなり違ってるような感じだ。それとも、場所が違ってるのだろうか? その当時と今の景色がかなり異なってしまった為なのか?


さて、桂沢湖を後にすると、次は夕張だ。夕張といえば、財政破綻したことで有名だが、どんな町だろうか? 夕張では、石炭博物館を見物するつもりだ。
桂沢湖から夕張までは、国道452号線をシユウパロ湖を横目にしばらく走り、右折すると、やがて、夕張に着く。桂沢湖から一時間では無理のようだ。

国道452号線。車の通行量は極めて少ない。左手に夕張川が見えて来る。この道で、左側の茂みから急にキタキツネの子供が二匹飛び出してきた。それは、まるで車が来るのを待っていたかのようだ。キタキツネが車の前方に居座るので、このまま進めば轢いてしまう。それで、五メートル程バックし、キタキツネを避けないと、車を進めることが出来なかった。誰かが餌をやるのだろう。困ったものだ。


国道452号線


やがて、左側に、シユウパロ湖が見えて来た。なかなか眺めはよい。国定公園に指定されても大丈夫だと思われる景色だと思う。


橋があったので、渡ろうとしたのだが、通行止めだった。
シユウパロ湖


やがて、452号線を右折し、しばらく行くと、夕張だ。
夕張の見所は、幸福の黄色いハンカチ想い出ひろばと石炭博物館だろう。

幸福の黄色いハンカチ想い出ひろばへ行く為に、道路標識に従い右折すると、夕張の湯という場所に来てしまった。大きな駐車場に車はまるで停められていず、また、入口にロープが張られていたことから、潰れたのかと思ったが、後でネットで調べてみると、休館中だとのことだ。


幸福の黄色いハンカチ想い出ひろばへ行く道を通り過ぎてしまったようなので、元来た道を戻り、細い道を右折した。すると、程なく幸福の黄色いハンカチ想い出ひろばに着いた。すると、車が五、六台程停められ、観光客もちらほら見られた。しかし、500円程の入場料を払わなければならないので、すぐに幸福の黄色いハンカチ想い出ひろばを後にした。



やがて、幹線道路に戻り、石炭博物館目指したのだが、その前にめろん城跡を見てみることにした。めろん城が潰れたことは知ってるが、とにかく行ってみることにした。
石炭歴史村跡(石炭博物館は営業してるが、石炭歴史村は潰れたようだ。以前は遊園地のようなものがあったらしい)を通り過ぎ、坂を少し上ると、やがて、めろん城への入口に着いた。しかし、ロープは張られ、車は入れない。また、辺りに車を停める場所もない。それで、少し引き返して、車を停めた。

この階段を上り、道路に出て、更に上がると、めろん城だが、とても行ってみる気にはなれなかった。


やがて、石炭博物館に着いた。入場料は1230円だが、早速入場してみた。

この塔の下にエレベーターがあり、地下1000メートル下に行けるらしい。


石炭博物館は、館内展示と坑道展示があるが、坑道展示の方はスケールが大きく、同じような施設である青森県の青函トンネル記念館や史跡佐渡金山よりスケールが大きいと思った。エレベーターで地下1000メートルまで降り、そこから坑道展示が見ることが出来る。




スケールが大きく、見応えのある施設だった。といっても、まだこの先が長いので、30分程で、駐車場に戻って来たが、館内で僕以外には僅か一人しか眼にしなかった。駐車場でも、四、五台程の車しか眼にしてない。これ程の施設なのに、勿体ないというものだ。もっと、多くの人に来てもらいたいと思った。それと共に、石炭歴史村の方が潰れたのは、当然とも思える。このような場所に大観覧車とかジェットコースターを営業させるということ自体が、根本的に間違っていたのだ。因みに、石炭歴史村の廃墟跡も見る予定だったのだが、忘れてしまった。

石炭博物館を後にすると、JR夕張駅に行ってみた。

夕張市内
辺りでは一際目立つ建物。ホテルだそうだ。
観光案内センター兼JR夕張駅


この観光センターを後にし、その後、日高方面から富良野に行くことにした。このルートで富良野に行く人は少ないそうだ。しかし、こちらはドライブ目的で行くわけだから、問題ない。
また、夕張の観光施設の係員に桂沢湖近くでクマを見たことを話し、写真を見てもらったところ、それはクマではなく、「くろちゃん」という名前の犬だそうだ。残念(笑)。何となく人間慣れしてそうなクマだと思っていたのだが、クマではなかったというわけだ。辺りでは、有名な犬だそうだ。


夕張から富良野へは、国道452号線を左折しては、274号線に入り、道の駅樹海ロード日高手前の交差点を左折し、237号線をそのまま進むと、富良野だ。


237号線を走るのは、今回で二度目となった。二年前に、かなやま湖に来た時に走ったが、しかし、辺りの風景は記憶がなかった。
やがて、富良野に入ったようだ。富良野らしい風景を眼に出来るようになって来た。


更に走り続けると、やがて、観覧車が見えて来た。それで、早速乗ってみることにした。

後でこの辺りが、深山峠アートパークということが分かった。大きな土産物店もある。因みに、観覧車の料金は600円で約11分だ。今日は正に上天気で、観覧車からの光景はとても素晴らしかった。しかし、観覧車の中はとても暑かった。


深山峠アートパークを後にすると、後はホテルに戻るだけだ。しかし、美瑛駅近くまで行ってみて、車を停め、辺りを少し散策してみようとしたのだが、車を停める手頃な場所がなかった為に、そのまま旭川市内に向かった。

旭川駅に後、少しという所まで来た。信号待ちだったので、写真を撮った。


やがて、エスタ駐車場に着いた。午後5時20分位だったろうか。計画通りに戻って来れた。

JR旭川駅
JR旭川駅から平和通方面を望む。
旭川駅構内を出ると、このような風景となる。平和通方面の賑やかさとは対照的だ。


夕食はワシントンホテル隣位の雑居ビルの地下で済ませた。昨夜はみそラーメンを食べて下痢をしたので、今夜は手頃な食事をしたいと思っていたのだが、正に安くて手頃な店がホテルのすぐ近くにあったのだ。昨夜もこの店で食べればよかったのだ。また、旭川に来る機会があれば、この店で夕食を食べようと思っている。


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