三日目
最初の計画では、鳥海グリーンライン、鳥海ブルーラインを通り、国道344号に入っては、真室川にまで行き、匡道13号に入っては、湯沢、横手を経て、秋田空港に戻るというものであった。
しかし、昨日の経験から、実際に車で走ってみると、思ってた以上に時間が掛かってしまうことが分かった。況してや、初めて走る道だ。それ故、昨夜、当初の計画を変更し、鳥海ブルーライン、鳥海グリーンラインを経て国道108号に入り、横手を経て、秋田空港に戻ることにした。
午前7時30分位にチェックアウトをし、カーナビをJRめが駅に駅に設定した。JRめが駅がどんな駅なのか知らないが、鳥海ブルーラインの酒田方面側の入口に近かった為にそう設定したのだ。
日本海に面した国道7号に入ると、時折、雨がぱらついたりする曇り空であった。
国道7号から見る日本海はあまり綺麗とは思わなかったが、しかし、時折、綺麗と思った時もあった。
そういった時は、近くに車を停める場所がないか、気に掛けたのだが、なかなか車を停める手頃な場所がなかったり、また、あったとしても、通り過ぎたりしていた。
しかし、やっと、脇道に曲がり写真を撮ることが出来た。
やがて、JRめが駅に近付いたのだが、元々めが駅に用はなく、また、鳥海ブルーラインの酒田方面側からの入口に近付いたことが分かったので、JRめが駅には行かず、鳥海ブルーラインの入口に向かった。
そして、程なく鳥海ブルーラインに入った。
鳥海ブルーラインは、最初はこういう感じの道だった。 |
高度が上がると、見晴らしがよくなり、日本海が見えるようになった。 |
やがて、大きな駐車場がある太平山荘に着いた。
太平山荘は売店があるだけでなく、宿泊も出来る。 因みに、車外に出ると、かなり寒かった。 |
一台も車が停まっていなかった大きな駐車場(オートバイが1台停まっていたが)の向こうに、鹿が飼われてていた。鹿は小鹿もいて、可愛かったが、檻の中は糞だらけだった。 |
太平山荘から更に進むと、鉾立があり、そちらの方がまだ上らしい。それで、早速行ってみることにした。
しかし、その途中、パーキングがあったので、停まっては写真を撮った。
ここは、大平口といって登山コースの入口にもなってるようだ。登山者カードが置いてある登山案内所の中には、「熊に注意!」という看板が立ててあった。鳥海山でも熊が出るようだ。
更に進むと、程なく鉾立山荘に着いた。
ここは、先程の太平山荘より大きな駐車場があり、車も10台以上は停まっていた。
鉾立からの眺めはなかなか良い。日本海が綺麗に見える。船も見えたが、何処に行く船なのか?
ここは、土産物販売だけでなく、食堂もあり、ここでもたんぽ焼き(みそたんぽと同じ)を食べた。相変わらず、とても美味しかった。しかし、この辺りはとても寒い。八幡平の見返峠以上に寒い。車の温度計は8度となっていた。「この売店はいつまで営業するのか」、売店のおばさんに訊いてみたところ、「11月3日頃か、雪が降るまでだ」とか言った。 |
ここ(鉾立口)からも、鳥海山登山が出来るが、まだ九月の終わりだというのに、凍えるような寒さだ。帰宅してから、鳥海山周辺の風景をネットで見てみたところ、北海道の大雪山のような感じだった。登山愛好家なら、是非登ってみたい山だろう。しかし、この辺りも熊出没地帯で、単独登山は禁止だそうだ。 |
登山道の最初は、こういった感じだ。 |
ビジターセンターもあり、熊の剥製も展示されていたが、辺りが暗かったので、写真は撮らなかった。 |
鉾立山荘の駐車場を後にすると、下り坂となったが、道から見える日本海が、まるで沖縄の海のようなライトブルーだったので、道路脇に車を停めたりして、写真を撮った。
更に、鳥海ブルーラインを走り続けると、やがて、海は見えなくなり、鳥海ブルーラインを走り終えたようなので、次は鳥海グリーンラインに入ろうとしたのだが、なかなか入口が分からない。しかし、鳥海グリーンラインという道路標識を眼に停め、早速鳥海グリーンラインに入った。
この辺りの見所としては、獅子ヶ鼻湿原とか仁賀保高原などがありそうだが、逆方向なので、まず仁賀保高原に行ってみることにした。
鳥海グリーンラインという名前はついているものの、正直言って、ごく普通の田園の中の道という感じで、特に綺麗な風景を眼に出来るわけでもないと思った。しかし、黄金色に色付いた田園の風景は日本らしい。正に故郷という感じで、お米の香ばしい香りが鼻をつく。このような匂いを戸外でかいだのは、初めての経験だった。
やがて、鳥海グリーンラインは、上り坂となり、それと共に、雨が強くなって来た。正にどしゃ降りで、叩きつけるような激しさだった。旅行時にこのような強い雨を経験するのは、初めてではないかと思った。
しかし、仁賀保高原辺りに来た時は雨が小降りになったので、左折しては、仁賀保高原に行ってみることにした。すると、風車が眼についたので、早速写真に撮ってみた。
雨が小降りになったといえども、依然として降っていたので、車外に出ることもなく、早々と仁賀保高原を後にした。
そして、国道108号に入り、横手に向かった。
その途中、道の駅(清水の里)があったので、休憩し、カレーライスを食べた。 |
道の駅を後にすると、次は横手城まで休憩はしないつもりだ。
国道108号から、やがて国道13号に入り、湯沢市を通り過ぎ、やがて、横手に入った。
しかし、横手城に行くには、国道13号から右折し、しばらく走らなければならない。といっても、カーナビの指示通りに走るだけだ。
やがて、横手市街地に入った。横手はかまくらとか豪雪地帯で有名らしいが、なかなか趣がありそうだ。
横手城に行くには、横手川沿いを走るのだが、車を停めて写真を撮ってみたいような風景を眼に出来たが、時間がないので、横手城を目指すだけ。
やがて、狭い上り坂を上り、終点が横手城の駐車場だ。
横手城といっても、内部は資料館で、また、展望台にもなっている。 入場料は100円で、展望台以外にも、かまくら館、石坂洋次郎文学記念館、後三年合戦金沢資料館も入館出来る。入場料300円でも問題はないと思う。しかし、辺りの地理が分かり辛い為に、城以外を短時間で訪れるのはむずかしそうだ。実際にも、僕は城以外は訪れることは出来なかった。 |
何処の城でも、階段が急だ。太腿とか膝を傷めないように、気をつけなければならない。 |
最上階は、こんな具合。 |
最上階からの眺めは、とてもよい。
展望室から外にも出れるのだが、風がとても強い。まるで、吹き飛ばされそうな強さだ。その為、外には出れなかった。また、辺りには蜂がいるらしい。 |
10分位で、展望台を後にしたが、なかなか愉しかった。 |
展望台からだけでなく、駐車場からの眺めもなかなかよい。
横手城を後にすると、後は秋田空港に戻るだけだ。
国道13号に入り、特に渋滞もなく、予定通りに車を走らせていたが、道の駅があったので、休憩し、ソフトクリームを食べた。
そして、秋田空港に向かったのだが、少し時間があったので、秋田空港近くの唐松神社とやらに行ってみることにした。この神社の名前は、この時、初めて知った。地図を見ていたら、たまたま眼に留まっただけだ。
しかし、カーナビにはきちんと表示された。そうでなければ、行かなかっただろう。
唐松神社を後にすると、後は秋田空港に行くだけだ。
秋田空港へは、民家がない辺鄙な山の中の道を少し走り、やがて着く。空港のすぐ近くにガソリンスタンドがあって、そこで、給油を済ませた。
因みに、今回のレンタカーは、フィットのハイブリッド車だったが、燃費は一度目の給油は13キロ、二度目は15キロ、三回目は18キロだった。ハイブリッド車はもっと燃費がよいと思っていたのだが、僕が乗る時は、いつもこれ位だ。
広告では、20キロを超える燃費が示されてるが、信じられない位だ。
最後に、今回からGPSレシーバーを使用することにした。
というのも、以前行った北海道旅行時に、警察のスピード違反取締に引っ掛かってしまい、反則金として12000円払わなければならなかったからだ。まさか、こんな場所でという場所で、取締っていたのだ。地元の者なら、その場所で取締ってることを知ってる為に速度を落とすらしいが、レンタカー旅行者ではそれは無理だ。
それで、何かよい手段はないかと思い、ネットで探し、見付けたのが、この製品だ。
セルスター工業製(GR-81/B)で、アマゾンで6000円(送料込み)で、購入出来た。 |
小型で、また、軽量の為に、レンタカー旅行者には、とても便利だ。シガーライターソケットに挿すだけで、エンジンを掛ければ始動する。乾電池、充電などは、不要だ。 |
これは、レーダー探知機ではなく、スピード違反取締ポイント、一時停止ポイント等が予めデータ入力されていて、その地点に近付けば、ランプと音声で警告するというものだ。
それ故、今まで取締っていたからといって、今もその場所で取締ってるとは限らないし、また、データ入力後に、新たな場所で警察が取締りを開始すれば、その場所に関しては、対応出来ないというわけだ。もっとも、1ヵ月ごとに、最新のデーターにパソコン等で無料で更新出来る(僕はまだ更新したことはないが)。
GR-81/Bを使ってみた印象としては、一言でいえば、「ないよりある方がよい」であった。
GR-81/Bは、ランプと音声で何度も警告してくれたが、その場所で実際に警察を眼にしたことは、今回の旅行では一度もなかった。しかし、警告を発することが50回につき、警察を眼にするのが1回、あるいは、100回に1回、150回に1回位は警察を眼にするかもしれない。その場合に功を奏せば、それでよいのではないか。何しろ、GR-81/Bは6000円だったのに対して、反則金はそれ以上だろうから。
要するに、「ないよりある方がよい」のである。また、スピード出し過ぎはよいことではないに決まってるのだから、運転注意を促すことにもなる。それが、事故防止に繋がれば、効果ありだ。今後、レンタカーを使用する旅行では必ず使用しようと思っている。
更に、GR-81/Bを使って驚いたことは、制限速度60キロ位の道で80キロを超えるスピードを出してしまったことがあった。その時に、「制限速度より20キロ以上オーバーしてます」というような音声が流れたことだ。
こんなに小型で軽量なのに、何故そこまで分かるのか。ただ言えることは、「日本の技術力は凄い!」だ。
秋田空港(19:30発)ANA0410便で羽田に向かう(20:35)着。